いつもどんなジャンルの小説を読んでいますか?
SF、ミステリー、ファンタジーや歴史物などたくさんありますが、いつも同じジャンルだけを読んでいる方ってそんなにいないですよね。
でも、自分で本を選ぶとどうしても手を出さないジャンルってありませんか?
あなたが手に取らないだけで、実はあなたにピタッと合う小説があるかもしれないのに。
そんな、あなたのための記事です。
密室系ミステリー小説「オリエント急行の殺人」を読んでみました。
今回読んだものは、早川書房が2011年に刊行した新訳版(訳者:山本やよい)です。
作品情報
書名:オリエント急行の殺人
著者:アガサ・クリスティー
刊行年:1934年
オリエント急行の殺人とオリエント急行殺人事件の違い
私の知っている書名は「オリエント急行殺人事件」でしたが、書店で見つけた書名は「オリエント急行の殺人」
ん?似てるけど違う作品なのかな?と思い、調べてみました。
出版社の違いのようで「オリエント急行殺人事件」はKADOKAWAが出版していて、「オリエント急行の殺人」は早川書房が出版していて、同じ作品でした。
【オリエント急行の殺人】ってなに
1934年にイギリスで刊行され、真冬のトルコのイスタンブールからフランスのカレーに向かう豪華国際列車【オリエント急行】が舞台となっています。
登場人物は、乗員乗客17人
- エルキュール・ポアロ・・・私立探偵
- ブーク・・・国際寝台車会社の重役
- メアリ・デブナム・・・イギリス人の家庭教師
- アーバスノット・・・イギリス人の大佐
- ラチェット・・・金持ち紳士
- ヘクター・マックィーン・・・ラチェットの秘書
- エドワード・マスターマン・・・ラチェットの召使い
- ハバード夫人・・・アメリカ人婦人
- コンスタンティン・・・ギリシャ人医師
- ドラゴミロフ侯爵夫人・・・ロシア人の富豪
- ヒルデガルデ・シュミット・・・ドラゴミロフ侯爵夫人のメイド
- アンドレニ伯爵・・・ハンガリー人の外交官
- アンドレニ伯爵夫人・・・伯爵の妻
- サイラス・ハードマン・・・アメリカ人の私立探偵
- グレタ・オールソン・・・スウェーデン人の婦人
- アントニーオ・フォスカレッリ・・・イタリア人のセールスマン
- ピエール・ミシェル・・・フランス人の車掌
この本を選んだ理由ってなに
1974年と2017年に2度映画化されていて、作品名は知っていたんですが、映画を見たことはありませんでした。
書店をブラブラしている時に、表紙に誘われて手に取り、2017年にも映画化されたってことは、今でも十分に楽しめる作品なんだろうな。思いました。
読んでみた感想
個性あふれる登場人物達と私立探偵ポアロの推理にすっかり魅了されてしまいました。
推理小説って自分自身でもこの人怪しいなぁ。と考えながら読んでいきますが、だいたい外れて、あ、この人だったの!?となる事が多いんですが、この作品でも犯人探し外れてしまいした。
犯人の動機を読んで人を殺すということは絶対にしてはならないこと。なんだけれど。
なんだけれど、この事件の犯人と同じ事が自分に起こったら自分は耐えられるんだろうか。
もし、耐えられるとしても、頭の中でずっと殺していくんじゃないか。
この結末について、しばらく考えてみたけれど、法の正解と心の正解とのむずかしさにどっぷり浸りました。
読み終わってから、思わず「やられたなぁ」と声に出してしまうくらい楽しめる作品で、まだ読んだことのない方にぜひお勧めしたい作品です。