防災の備えとして、食料品や飲料水のほかにトイレットペーパー、生理用品、紙おむつなどを準備してあるご家庭も多いと思います。
最近は記録的な豪雨で河川が氾濫したり、2022年12月には新潟県で大雪になり、長岡市や柏崎市で交通がマヒするなど大変な事になりました。
普段からお家に食料品が備えてあれば耐えられると思いますが、備蓄品の中でも備えにくいものといえば電気ではないでしょうか
ラジオやライト用に乾電池などを備えているご家庭もあると思いますが、クーラーや冷蔵庫などの大型の家電製品は乾電池では動かすことができません。
冬など寒い時期だと、エアコンも動かせず、石油ファンヒーターも使えない。
反射式ストーブを準備しているご家庭はあまりないのではないでしょうか。
そして、灯油などの暖房器具を使ううえで気をつけなければいけないことは、一酸化炭素中毒です
近年の住宅は気密性が高くなっています。停電で家の換気システムが停止している時に、灯油を使う暖房器具を続けると空気中の一酸化炭素が増えていき、命の危険に関わることにもなりかねません。
また、気温の高い時期に停電になってしまい、エアコンが止まってしまったら熱中症になってしまう危険性があります。
毎年のように気温の最高記録を塗り替え、猛暑日や酷暑日が増えてきている現代、エアコンを6日間もの間使わずに耐えられることは出来ますか?
停電は地震のほかにも事故や台風、火災などさまざまことで起こる可能性があります。
参考に、首都直下地震では各ライフラインの復旧目標日数というものがありますがその中では電気の復旧目標は6日となっています。
内閣府による首都直下地震等による東京の被害想定によれば、各ライフラインの復旧目標日数は、電気で6日、上水道で30日、ガス(都市ガス)で55日となっています。
引用元:tenki.jp
大きな災害か起きて、避難所に避難できたとしても、避難所によっては電気が復旧するまで停電したままといったところもあるのではないでしょうか。
万が一に備えて食料品や生活用品のほかに電気を備えておくことも大切ではないでしょうか。
停電でも動かしたい家電と必要な電力(W:ワット)
停電の時でも動かしたい家電は熱中症やなどを防ぐためのエアコンや生鮮食品を腐らせないための冷蔵庫が思いつくと思います。
エアコンと冷蔵庫は家電の中でも消費電力が多いです。
エアコンだと、起動時の消費電力はメーカーや機種により異なりますが、平均として1500W、そのあとは400W程度の消費電力が必要になってきます。
普段の使っているスマホやテレビなどの家電製品のほかにも炊飯器を使うためにもポータブル電源を備えておくことが大切です。
また、熱帯魚や海水魚などの飼育装置が停電で止まってしまうこともあります。
停電の期間が長くなってしまうと無酸素状態になってしまい、魚に負担がかかってしまうので、ペットの命を守るためにもポータブル電源を備えておくことは大切ではないでしょうか。
発電機とポータブル電源の違い
発電機とポータブル電源の違いと、それぞれのメリット・注意点をまとめました。
発電機とは
ガソリンやカセットボンベガスなどの燃料を使って、エンジンを動かし、電気を発生させるのが発電機
燃料さえあれば使うことができるので、防災の備えとして持っている方も多いのではないかと思います。
ただし、発電機を使う時に注意してほしいのが、排気ガスとインバータ装置
排気ガスは、発電機を動かすと発生するので室内や換気のわるい場所で使うと一酸化炭素中毒などになる危険があるので注意が必要です。
インバータは、周波数や電圧の変動が少ない品質の良い電気を供給するための装置
この装置が付いていないと家電に強い電気が流れてしまい壊れてしまう危険があるので注意が必要です。
パソコンやエアコンなどを動かすならインバータ発電機が適しています。
処分するときにお住まいの自治体によっては、処分料がかかることもあります。
発電機のメリットと注意点
メリット
- 燃料があれば長時間つかうことができる
- 持ち運びがしやすい
注意点
- 定期的な点検が必要
- 家電などにはインバータ装置が付いている発電機を使う
- 発電機を動かすときは、家の外など換気の良い場所で
- エンジン音や振動音に注意
- ガソリンなどは専用の携行缶で保管
ポータブル電源とは
ポータブル電源は、あらかじめ溜めておいた、電気を使う蓄電器のようなものです。
発電機と違って電気を作ることが出来ないので定期的に充電を行う必要がありますが、太陽光で充電ができるソーラーパネル対応のポータブル電源もあります。
高温多湿の環境で長期保管してしまうとバッテリーが劣化し発火のリスクが高くなります。安全性が高く長寿命を実現している、安全性の高いリン酸鉄リチウムイオン電池を使用している製品を選ぶことで発火リスクを低減することが出来ます。
容量が多ければ、本体も大きく重量も増してきます。目安として100wだと本体の重さは、約1kgほど。2000wのものになると、約18kgで、だいたい5歳の子どもの体重と同じ位の重さです。
ポータブル電源を処分するときにお住まいの自治体によっては、処分料がかかることもあります。
ポータブル電源のメリットと注意点
メリット
- 室内や車内で使うことができる
- 容量が大きいものは家電を動かすことができる
- ソーラーパネルで充電することができる
- 持ち運びがしやすい
- エンジン音や振動音がしない
注意点
- 発火の危険性がある
- バッテリー容量が大きくなると重くなる
- 捨てるのに廃棄処分料がかかる可能性がある
発電機を備えるなら
発電機を防災用として選ぶのであれば、発電量と燃料の保管方法、排気ガス、発電機の動作音について確認しておくことをおススメします。
発電量
ポータブル電源を備えるなら
ポータブル電源を防災用として選ぶのであれば、容量と充電方法の確認をしておくことをおススメします。
キャンプやアウトドアでは、家電のように電気をたくさん使うようなものは持っていかないので容量よりも持ち運びのしやすい重さでえらべばよいと思いますが、防災用となると持ち運びやすさよりも容量で選んだ方がよいでしょう。
避難所にいかず、自宅での避難生活を想定するならば、万が一の時に使える電気をどれだけ溜めておけるかが大切だと思います。
溜めておける量が多ければ多いほど、長く日数使うことが出来ますし、エアコンなどの大型家電を動かすことも出来ます。
防災としてのポータブル電源でおすすめなのが定格出力が3000W、瞬間最大6000Wという高出力のJackery(ジャクリ)2000 Plusです。
Jackery2000 Plusのおすすめポイント
- 定格出力が3000Wと高出力なのでエアコン以外でもたくさん使うことができる。
- AC電源が5口、USB電源が4口、シガーソケットが1口付いているので一度にたくさん使える
- リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを使っているので4,000回サイクルの放充電を行えて、10年以上使うことができる。
- 4,000回サイクル以降も工場出荷時容量の70%以上を維持できるようになっている。
- 日常生活で使うことで電気代を節約することができる。
我が家のエアコンは木造10畳用で425Wなので、満充電で約3時間30分動かすことが出来ます。
もう一つ大切なのが、充電をどうするかという事です。
ポータル電源は、使えば使うほど減っていくので、充電する必要があります。
普段であれば、家庭用コンセントから充電することが出来ますが、停電時は当然充電することが出来なくなってしまいます。
しかし、ここで紹介しているackery(ジャクリ)2000 Plusは、家庭用電源のほかにもシガーソケット、ソーラーパネルでの充電が可能です。
ソーラーパネル200Wで、満充電まで約14時間(天候により異なります)。必要により増やすこともできるすぐれもの。
このパネルがあれば天候にもよりますが、夜に使い、日中にソーラーパネルで充電すれば停電の復旧に日数がかかったとしても、使い続けることが出来ます。
参考:電気の用語
参考に、簡単にですが、電気に関する用語を簡単に説明します。
電圧(Ⅴ:ボルト)
電気を送り出すための力で、数字が大きいほど送り出す力が大きくなっていきます。
電流(A:アンペア)
流れている電気の量です。
数字が大きいほど流れている量が大きくなっていきます。
電力(W:ワット)
電気でどれだけの仕事が出来るかの量です。
電力は電圧と電流を掛け算すると表すことが出来ます。
電力(W)=電圧(V)×電流(A)
今回は防災のためのポータブル電源を紹介しました。
他に防災アイテムを紹介しています。ぜひ読んで下さい。