まさかの瞬間に「緊急通報が繋がらない!?」
もし災害時、スマホから「110」「119」「118」を押しても繋がらなかったら――。
そんな“まさか”が、実際に起きています。
原因のひとつが、Bluetooth。
特に最近のスマートウォッチやワイヤレスイヤホンを使う人ほど、知らずにリスクを抱えているのです。
この記事では、
- Bluetoothが緊急通報を妨げるメカニズム
- 実際に報告されているトラブル事例
- Bluetooth接続中に緊急通報ができないときの対処法
- 今すぐできる防災チェックリスト
を、防災×スマホ活用の視点で詳しく解説します。
スマホの「Bluetooth」とは?改めて仕組みをおさらい
Bluetoothは、スマホと機器を“無線”でつなぐ近距離通信規格。
イヤホン・車載オーディオ・スマートウォッチ・体温計・血圧計など、日常的に使われています。
しかしこの便利な機能――ペアリングの状態によっては、緊急通報を妨げるケースがあるのです。
実際に起きた「Bluetooth×緊急通報」トラブル事例
事例①:事故発生、Bluetoothのハンズフリー機能
あるドライバーが、走行中に交通事故に遭遇。車から降りて、スマホから119を発信したものの、音声が車内スピーカーのままでスマホでの通話が出来ない。
Bluetoothハンズフリー接続が解除されていないため、音声が車内マイクからしか通じず通話不能状態。
事例②:スマートウォッチ経由で音声が途切れる
Apple WatchやGalaxy Watchなど、一部のモデルでは「ウォッチ側」になる設定があります。
この状態でスマホ本体に話しかけても音が拾われず、通報が出来ないとなるケースも。
通報時に気を付けたいこと
ひとつクイズです!
あなたは車に乗っていて、スマホとカーナビをBluetoothで接続して、音楽を聞きながらドライブしていました。
そんな時に、交通事故現場に遭遇。けが人もいるようです。
あなたは、安全な場所に車を止めて、事故現場の近くから119番通報をしようとエンジンをかけたまま車から離れてスマホを使って通報しました。
が、そこでおかしなことが起きます。
通話画面になったのに、119番のオペレーターと話が出来ない。電波が悪いのかと思ってかけなおしてもまた同じ。
なぜそんなことが起きてしまっているのでしょうか?

実はこの時、スマートフォンと車のナビがBluetoothで接続されていたのです。
ナビとスマートフォンがBluetoothで接続されていれば、電話がかかってきてもハンズフリーで通話することが出来るので便利ですよね。
ただ、ナビとスマートフォンのBluetooth接続を解除しないまま車から離れて通報をしてしまうと、こちらの声はナビのマイクでないと届かず、オペレーターの声は車のスピーカーから聞こえるので、電話がつながっているのに話せないので、下の絵のようなことが起きてしまいます。

カーナビとスマートフォンをBluetoothで接続している方、車のエンジンをかけたまま車外で通報するときは、Bluetoothの接続を切断するのを忘れないようにしてください。
なぜBluetoothが緊急通報を邪魔するのか?
キーポイントはスマホの音声入出力。「本体スピーカー」「イヤホン」「車載機器」などに自動で切り替えますが、
Bluetoothが接続したままだと、通報時もBluetoothで接続されている機器からでしか通話が出来ないことがあります。
Bluetoothの届く距離
Bluetoothと車のカーナビが繋がる距離は約10mと言われています。
周囲の環境によっては遠くなったり近くなったりしますが、10m離れてもつながってしまっているので、通報するときには気を付けてください。

すぐに確認すべき!スマホの防災通信チェックリスト
以下のチェック項目を実践しておくだけで、緊急時の通報成功率が大幅に上がります。
✅ スマホの防災通信チェックリスト
- Bluetooth設定で「通話オーディオ」をOFFにできるか確認
- 車載Bluetooth接続中、通報時に手動でスマホマイクに切り替える方法の確認
- スマートウォッチの「音声通話」機能を常時OFFに設定
【まとめ】いざという時、命を守る通信設定を
便利さの裏に潜むBluetoothの落とし穴。
この記事を読んだ今、まずやるべきことはたったひとつ。
👉 スマホのBluetooth設定からオフにする方法を確認しておくこと。
これだけで、あなたの通報成功率は格段に上がります。
防災は「知っているかどうか」で差がつく時代。
小さな設定の見直しが、あなたと家族の命を救います。
ただ、緊急通報をする事は一生に何度もある事じゃありません。
しかも、事故や火事の時に通報するんだから気が動転してパニックになってしまいがち
けれど、緊急通報を受けるオペレーターの方はプロなので、落ち着いた対応をしてもらえるので、心配無用です。出来る限り気持ちを落ち着けて、オペレーターの方の質問に答えるようにしてください。