「チャラい」と言われる見た目
私は昔から「第一印象で損をするタイプ」だと思っている。
髪型も服装も、周囲から見ればどこかチャラチャラしていて、「軽そう」「遊んでそう」と思われがちだ。
ふざけたことを言うことも多いから、「ふざけてばっかりで、中身がなさそう」なんて冗談交じりに言われたこともある。
でも実際の私は、人を笑わせることが好きってくらいで、ふざけているけれど、ウソを言うことはない。それに、一人の時間をゆっくり静かに過ごすのが好きだし、どちらかといえば地味な時間の使い方をしている。
特に好きなのは、子供たちを寝かせてから、ソファに腰を沈めて小説を読む時間。
ページをめくる音と、文字から浮かび上がる情景に没頭している時が、私にとって一番の贅沢だ。
「本を読む人」に変わる瞬間
ある時、会社の休憩時間に小説を読んでいたら、同僚が驚いたように声をかけてきた。
「え、〇〇さんって本読むんですか?意外!」彼らにとって私は、スマホでSNSばかり眺めているようなタイプに見えていたらしい。
その日から、私を見る周囲の目が少し変わった。
「読書好き」という意外な一面が、私の「軽そうな見た目」と合わさって、妙なギャップを生んだらしい。
なぜか「知的」「しっかりしてる」と言われることが増え、会話の幅も広がった。
ギャップというのは、自分では意識していなくても、他人には魅力として映るものなのだと気づいた瞬間だった。
本との出会いがくれたもの
私の本好きのきっかけは、小学生時代。
私の父は、読書が好きで、休みの日や仕事から帰ってきてからゆっくり本を読んでいる姿を見てきた。
それを真似するように、私も本を読むようになった。
当時は、映画のバックトゥザフューチャーシリーズを何回も見るくらい大好きで、そのノベライズが売られていて買ってもらったのが最初の本だった。
読んでいてもその情景を想像できるくらい見ていた映画。ただ、中学校に進むにつれて徐々に本から離れて行った。
その後に、本を読みだす習慣を取り戻すきっかけになったのが、子供が小学校に入学するタイミング。
子供になんで勉強しなきゃいけないの?と聞かれたらどうしようかな。と書店をぶらぶらしているときに、手に取った本を読んでから。
【その時の記事は次に紹介しているので、ぜひご覧ください。】
それからは、小説にハマった。
緻密に張り巡らされた伏線と、最後にすべてがつながるカタルシス。
その体験は、派手な遊びよりもずっと刺激的だった。
それからはジャンルを問わず読むようになった。
純文学で人間の心の奥を覗き、冒険小説で知らない世界を旅し、ビジネス書で現実社会の知恵を吸収する。
どんな本も僕に新しい視点を与えてくれる。
本を通して、自分の世界が広がる感覚。
これこそが、私が「読書をやめられない理由」だ。
意外なもう一つの趣味「工作」
読書と並んで私が好きなのが「工作」。
といっても、プラモデルを作るような趣味的なものだけではない。
壊れた電気製品を直したり、車のちょっとした修理をするのも好きだ。
「え、そんなことできるの?」と驚かれるたびに、ちょっとした優越感を覚える。
例えば、友人のバイクのエンジンがかからなくなったのを直した時や錆が浮いてきている車を板金修理した時。
「ありがとう!プロみたいじゃん」と言われた瞬間は、ちょっとしたヒーロー気分だった。
派手な見た目なのに、内側は「職人気質」。
このギャップもまた、人に面白がられる要素になっているのだろう。
ギャップが人を惹きつける
人は見た目の印象に左右されやすい。
だからこそ、「意外性」があると強い印象を残せるのだと思う。
チャラチャラした見た目の私が、本を読んでいたり、油にまみれて何かを直していたりすると、周囲は驚く。そして「なんか面白い奴だな」と思ってくれる。
それは決して「演出」ではない。
ただ好きなことをしているだけだ。
でも、その「好き」が結果的に「ギャップ」として人に伝わり、私という人間をより立体的に見せている。
ギャップは武器になる。
そう気づいてからは、見た目を無理に変えることもやめた。
むしろ「外見と中身の違い」を楽しむようになった。
自分らしさを大事にするということ
私の経験から言えるのは、「人は一面だけで判断されない」ということ。
表面的にはチャラチャラして見えても、中身は本好きで工作好き。
そんな多面性を持っていることこそ、人間らしさの証だと思う。
そして大事なのは、「自分が好きなことを堂々と楽しむ」こと。
周りにどう見られるかを気にしすぎるより、自分の軸を持っている方がずっと魅力的だ。
ギャップが教えてくれた人生のヒント
最後に、私が学んだことをまとめたい。
ギャップは隠すものではなく、活かすもの
人は一面的な印象だけでは語れない好きなことを続けていれば、それが魅力になる。チャラチャラして見える私が、読書好きで工作好きだという事実。
それは一見ちぐはぐに思えるかもしれない。
でもそのちぐはぐさこそが、私を私たらしめている。
外見と内面のギャップは、コンプレックスではなく「個性」だ。
これからも私は、見た目の印象に惑わされることなく、本を読み、手を動かし、自分らしく生きていこうと思う。